植物検疫

久しぶりに、引っかかってしまいました...

弊社が扱うアイテムは輸入の際、必ず植物検疫を受けなければなりません。
グレイゾーンなのであまり各メーカー公表はしないと思うのでちょっとだけお話を...

常に輸入の際植物検疫を受けます。
主に国内への輸入禁止商材の入荷防止、病害虫の混入検査等の目的で行なわれます。

一番不合格になりやすいのが土壌の付着です。これはシートモスなど土の上に生える商品によく見られますが輸入の際に落とし切れておらず検査の際発見されれば100%不合格となります。
農作物に危害を加えそうな物も厳しいです。一度中国から山ゴケを輸入した際に『もみ殻』が混入しており苫小牧港からシップバック(産地への強制送還)になった事もあります。稲作は国内で一番保護されている農業生産品目なのでちょっとしたもみ殻の混入でもそこから今まで国内にはなかった病気や害虫の発生を水際で食い止める事がこの植物検疫の役目でもあるわけです。
クリスマス時期木の実と一緒によく使われていた『クルミの殻付き』が国内にほぼなくなっていたのも輸入注意品目になっていたからですね。これも害虫の発生が多々報告されていたみたいです。

さて、今回のEUからの弊社コンテナ。「ペッパーベリー」が検査不合格になってしまいました。状況は『メイガの発生』です。ペッパーベリーは正直、虫が発生しやすい商品でもありましたが不合格は今回が初めて。
こうなるとどうするかですが、選択肢は今回の場合2通りあります。コンテナ全体を燻蒸処理するか不合格品目の廃棄するかです。燻蒸処理の場合、数十万円かかり時間もかかります。廃棄の場合でも別途廃棄費がかかりますが今回は廃棄処理を選択しました。数十万円かけて燻蒸してもペッパーベリーがどのような状況で入荷するかわからないですからね。

こんな感じで輸入は常にリスクが隣り合わせ。先日お酒の席ではありますが輸入の話をしていて取引先さんが「輸入商品は利益率も高いし儲かりますよね?」と聞いてきたのでお酒が入っている事もあり淡々と輸入リスクの話をしてあげました。納得していただけたかは不明ですが....

そうそう、このコンテナやっと月曜日には弊社へ入庫します。苫小牧港で約2週間停留してましたが...
夏や梅雨時期でなくて本当よかったです。

2010-12-11
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